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【関西の議論】サルが頭痛を訴えるのか…旧731部隊軍医の論文で研究者ら京大に検証要求

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【関西の議論】
サルが頭痛を訴えるのか…旧731部隊軍医の論文で研究者ら京大に検証要求

国立公文書館が開示した関東軍防疫給水部(通称731部隊)の隊員らの実名が記載された留守名簿(西山勝夫・滋賀医科大名誉教授提供) 国立公文書館が開示した関東軍防疫給水部(通称731部隊)の隊員らの実名が記載された留守名簿(西山勝夫・滋賀医科大名誉教授提供)

 ゴリラやチンパンジー、アカゲザルなどを飼育する京都市動物園(同市左京区)の担当者は、「一般的にサルは痛がる様子は確認できるが、それが頭痛によるものかどうなのかは判別できない」と語る。

 もともと野生動物なので、けがをした場合でも隠そうとする傾向が強いという。担当者は「頭にけがをした場合に手で押さえたりはするが、頭痛がするといって身ぶりで人間に伝えることはないのではないか。そもそも、サルに頭痛があるかどうかも分からない」と話す。

検証は「京大の義務」と主張

 今回の論文について、同会は京大医学部教授会論文審査委員が昭和20年に共同作成した論文要旨書を入手している。そこにはこう記載されている。

 「さらに進んで特殊実験を行い、先人の見解と異なり『イヌノミ』も亦(また)人類に対する『ペスト』媒介蚤(のみ)なる新事実を発見せり」

 同会の調べでは、ほかの731部隊関係者を含め、京大が医学博士の学位を授与した過程で、論文要旨書に「特殊実験」という用語を記しているのは、この軍医将校だけだという。

 西山氏らは、論文要旨書では論文内容を積極的に評価していることが明らかだとし、「文面から、大学側が、研究が『人間を使った特殊実験だった』と理解した上で学位を授与したと読み取れる」と主張する。

 731部隊は、旧日本軍の関東軍防疫給水部の中心部隊で、戦時中に満州(現中国東北部)で細菌戦研究を行ったとされる。部隊長の石井四郎中将をはじめ京大医学部出身者が所属。同会の調べによると、京大は同部隊関係者約20人に学位を授与していることが判明しているという。

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