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【関西の議論】世界遺産・吉野の神社に和風モダンのお茶屋 なぜ短期間で規制をクリアできたのか

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【関西の議論】
世界遺産・吉野の神社に和風モダンのお茶屋 なぜ短期間で規制をクリアできたのか

ゆったりとくつろぎながら、吉野山の景色を見ることができる「一目千本茶屋」=奈良県吉野町 ゆったりとくつろぎながら、吉野山の景色を見ることができる「一目千本茶屋」=奈良県吉野町

 文化財保護法は市町村の教育委員会、自然公園法は各地区の地方環境事務所などに、軽微な変更であれば許可を出せるよう権限が委譲されている。雨漏りの修理などに何カ月も待つような事態を避けるためだ。

 吉野町教委の担当者は「(小屋の改修は)掘削や伐採を伴わず、景観を改善するためだったので、町の権限で許可を出すことができた」と説明。文化財の保護に留意した計画であることが速やかな判断を後押ししたようだ。

古い小屋を生かす

 小屋の改修は京都市の作庭家(さくていか)、松浦剛さん(50)が手がけた。崖のそばに建っている小屋の安全性に配慮し、周囲の木に耐荷重1トンのワイヤを16本張って建物を固定。さらに屋内の柱を従来の3倍の18本に増やして補強した。

 トタン張りだった外観は、吉野材を張り直して周囲の景観と調和させ、内装も杉皮和紙を使って落ち着いた雰囲気に仕上げた。「どの季節でも景色がきれいに見えるように意識した」と松浦さん。

 漆塗りで赤みがかった柱も、景色を邪魔しないよう計算して配置されている。自然公園法に配慮し、木の伐採は一切せず、元々あった小屋を生かして完成させた。

吉野町も協力

 同社は、改修に数百万円を投じた茶屋を吉水神社に寄進。社が誕生して1年にも満たないが、吉野に新たな観光資源を根付かせるべく、初年度は赤字覚悟で活動している。

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