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【夕焼けエッセー】「頑張ってるネ」

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【夕焼けエッセー】
「頑張ってるネ」

 「老いる」とはこういうことなのか…と実感している今日この頃。

 白内障に始まって、腰痛、部分入れ歯、物忘れ-以前できていたことができない等々、確実に老化していっている。

 主人亡きあと、子供たちはそれぞれ家庭を持ち、私は自由気ままな独り暮らし。パートの収入があるうちは…と、健康に感謝しつつ外出し、友人との食事等を楽しんでいる。そんな私でも、老後の不安に押しつぶされそうになることがある。将来に対してめげそうになることがある。そのめげそうな気持ちを「マイナス思考」とか「ネガティブ」とか言われるのは辛い。いつまでも好奇心旺盛に、せめて気持ちだけでも若くありたいと思いながら頑張っている。人に迷惑をかけずに自立心を持たねば…と心がけている。それでも時として心身ともについていけない時がある。そんな時は誰でもない、自分が一番傷つくのである。

 今年も大好きな桜を追っかけてこの春を思いきり楽しんだ。楽しみながら「来年も見られるかなぁ」と思ったりする。桜に限らず花が大好きで銀杏(いちょう)の黄葉が大好きで、イルミネーションも好きな私は、翌年に楽しみを持つことが頑張れる源。

 自分が年をとってきてわかったことがある。「頑張ってネ」ではなく「頑張ってるネ」の言葉が一番うれしいということ。

新(しん)道代 67 パート 兵庫県尼崎市

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