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【浪速風】GWは荷風流散歩術で…金を使わず一人でのんきに(4月27日)

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【浪速風】
GWは荷風流散歩術で…金を使わず一人でのんきに(4月27日)

ゴールデンウイークを前に早くも混雑する関西国際空港の国際線出発エリア。旅行もいいが、のんびり過ごすのもいい=27日午前(沢野貴信撮影) ゴールデンウイークを前に早くも混雑する関西国際空港の国際線出発エリア。旅行もいいが、のんびり過ごすのもいい=27日午前(沢野貴信撮影)

 永井荷風は散歩が好きだった。「暇があったら歩くにしくはない。歩け歩けと思って、私はてくてくぶらぶらのそのそといろいろに歩き廻るのである」と「日和下駄(ひよりげた)」に書く。目的はないが、「東京市中の散歩は私の身に取っては生れてから今日に至る過去の生涯に対する追憶の道を辿(たど)るに外ならない」。

 ▼大正の初めである。日和下駄に、杖代わりのこうもり傘を持ち、懐には江戸時代の地図。名所旧跡ではなく、裏町、横道を好んで歩いた。仕立屋、駄菓子屋、ちょうちん屋など「昔ながらの職業(なりわい)にその日の暮しを立てている」家々が並ぶ。三味線の音が聞こえ、雨ざらしの石地蔵には時に線香が供えてある。

 ▼明日からゴールデンウイーク。「金を使はず相手を要せず自分一人で勝手に呑気(のんき)に」という荷風を気取って、散歩を楽しんでみようか。見なれた街に新しい発見があるかもしれない。近所でも案外知らない道がありそうだ。前半の3連休は好天の予報である。

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