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【銀幕裏の声】戦局切迫し〝人間魚雷〟製造に…海軍魚雷試験場遺構と人気アニメの意外な接点(下)

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【銀幕裏の声】
戦局切迫し〝人間魚雷〟製造に…海軍魚雷試験場遺構と人気アニメの意外な接点(下)

魚雷発射試験場の遺構。屋根は落ちているが、石とレンガで築かれた塀は今もそびえ立っていた 魚雷発射試験場の遺構。屋根は落ちているが、石とレンガで築かれた塀は今もそびえ立っていた

手記が伝える発射試験

 この魚雷発射試験場では、いったいどのような試験が行われていたのだろうか?

 古川さんが、当時、佐世保海軍工廠の水雷工場に勤め、魚雷発射試験に携わった元軍人や住民住民らが綴(つづ)った手記を見せてくれた。

 《(新型魚雷の)炸薬量が500キロから1000キロに増え、その結果、頭部が重く、発射時の初期沈下のため、触底事故が続出し、その対策に苦しみました》

 佐世保海軍工廠から魚雷発射場へ出張に来たときの様子をこう綴っている元海軍男性の手記はさらに続く。

 《昭和20年に入ると戦局はいよいよ切迫して、九三式魚雷を特攻兵器の回天に改造する工事に入り…、さらに夏になると、電池魚雷を回天に改造する工事の準備に入りました…》

 戦争末期、主要な軍艦をほぼ失い劣勢に立たされた日本海軍は、無人の魚雷を有人魚雷の回天に変え、敵艦隊へ体当たりする計画を立てる。“人間魚雷”による特攻作戦だ。

 73年前、こののどかな浜辺が、第二次世界大戦の最前線にさらされていたことが、手記からうかがえる。

 《私は水雷工場に配置され、一番心臓部の縦舵機の調整に配属されました…》

 こう綴っているのは、女学生時代、女子挺身隊の一員として魚雷の製造工場で働いていた女性だ。

 ある日、上司に呼ばれ、同僚3人とで、魚雷発射試験場へ出張した様子が綴られている。

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