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【関西の議論】土俵は女人禁制、緊急時も思わず伝統重視…相撲協会が問われる社会とずれた教条主義

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【関西の議論】
土俵は女人禁制、緊急時も思わず伝統重視…相撲協会が問われる社会とずれた教条主義

動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿された、京都府舞鶴市の大相撲春巡業で多々見良三市長が倒れた際、土俵に上がる女性(手前)の映像 動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿された、京都府舞鶴市の大相撲春巡業で多々見良三市長が倒れた際、土俵に上がる女性(手前)の映像

 同部長は「幕内の取組を見に行く準備をしたときで心配していた。市長が担架で運ばれた後は玄関まで一緒に行った」と発言を修正し、尾車事業部長は「言葉が足りなかったということだと思う」との見解を示した。

 これも緊急事態にあって誤解を招く対応だろう。元力士だけで運営される相撲協会と、社会一般の常識にずれがみられるという一例だ。

女人禁制について議論再燃

 この問題で再び議論されたのが、土俵の女人禁制だった。女性の「土俵入り」をめぐっては、平成12(2000)年2月に大阪府知事に就任した太田房江氏(現参院議員)が、府内で開かれた春場所千秋楽の土俵上で優勝力士に府知事賞を手渡したい意向を示したが、女性であることを理由に協会側に断られ、断念した例がある。

 今回のケースについて、尾車事業部長は「当たり前だが、人命より大事なものはこの世にない。女性が土俵に上がれないというのは次元が違う」と、過去の事例とは論点が異なるとの見解を示した。

 また米主要メディアは、男性のみで演じる歌舞伎なども例に日本の伝統文化で女性が不公平に扱われているとして女性差別と結びつける論調で報じたが、これも本質とはかけ離れた批判だろう。ただし、「伝統だから」で済ませていては問題の解決にはならない。

 スポーツ文化評論家の玉木正之氏は産経新聞のこれまでの取材に、「伝統が本当に正しいか、時代に合っているかを考える必要がある。そもそも、相撲関係者がどれだけ伝統の意味を理解しているのか疑問で、おそらく教条主義的に『女性は土俵に上がってはいけない』としているのではないか」と指摘している。

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