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【夕焼けエッセー】娘夫婦とともに暮らして10年

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【夕焼けエッセー】
娘夫婦とともに暮らして10年

 主人が亡くなったのを機に娘夫婦と同居した。娘婿(むこ)の真ちゃんが「お義母さん、ひとりよりも孫たちと一緒ににぎやかに暮らしましょう」と言ってくれました。

 主人がいない分、これからは何でも自分で責任を持たなければ、と最初の大きな決断でした。当初は私も55歳の元気なおばさんで、家事や育児の手助けをしていました。そのうち孫が増え4人になり、ますますてんてこ舞いの、しかし、充実した毎日を送っていました。

 今は孫たちも大きくなり、そろそろばあちゃんの出番がなくなってきた。ところが、つい口出ししては、孫たちの返り討ちにあう。

 娘も4人の子育ての中で、親の目から見てもずいぶん成長し、私が教えられることも多くなってきた。今度は私自身が成長する番だ。

 まず、子育てに口は出さない、と決めた。

 これがなかなか難しい。長年染みついた癖が、顔を出す。だめ、と引っ込める。

 夜、布団の中でひとり反省会をする。

 最後は明日があるさ、とすべてを前向きにとらえる。こんな私を大きく包んでくれていた主人に感謝する。

 自分の我を少し引っ込めるだけでいろんなことが見えてきた。

 まだまだ自分磨きを怠らず、孫たちのお手本になる高齢者に成長したい。

松永ます子(66) 大阪府高槻市

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