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【関西の議論】車いすに「カルテ」兵庫・尼崎の自転車店主が考案、その理由とは

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【関西の議論】
車いすに「カルテ」兵庫・尼崎の自転車店主が考案、その理由とは

点検結果を車いすカルテに書き込んでいく石本雅映さん=兵庫県芦屋市 点検結果を車いすカルテに書き込んでいく石本雅映さん=兵庫県芦屋市

 石本さんの場合、自転車の整備で培った経験も生かされ、資格取得後は修理や点検の依頼が相次いだ。数十台の車いすを管理する老人ホームなどからの依頼で出張修理へ出向くことも多く、阪神間を走り回る日々が続いた。

 ただ、故障の連絡で現場に駆けつけ、そこで初めて「修理が必要な箇所はどこか」「必要な部品はなにか」などと点検する従来の方法では時間がかかるため、修理が可能な台数に限界があった。効率的な方法を模索するなか、「事前に車いすの詳しい状態が分かれば素早く修理に取り組める」と車いすのカルテを思いつき、28年に作成を始めた。

 現在、阪神間の福祉施設を中心に約280台分のカルテを作り、それぞれの修理箇所や部品などに関する情報を集約している。注文を受けている車いすだけでも、ほかにも約400台分あるという。

 JASPECの西山輝之管理部長(47)は「タイヤの空気が十分に入っていないなど不備がある状態で車いすを利用している人がほとんどだ。方向転換がうまくできなかったりと事故のもとになる」と利用の現状に不安をみせ、「カルテがあれば安全な車いすが増える」と、石本さんの取り組みに賛同する。

不備のまま放置で事故

 一般社団法人「日本福祉用具・生活支援用具協会」(JASPA)によると、27年度に国内大手メーカーが出荷した手動車いすは約50万台。高齢の利用者が多く、耐久年数の10年を超えて使っていたり、故障したまま使用したりするケースも少なくないという。

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