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【ミナミ 語り場】「まちづくり」一朝一夕ではない 山中諄(まこと)・南海電気鉄道取締役相談役

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【ミナミ 語り場】
「まちづくり」一朝一夕ではない 山中諄(まこと)・南海電気鉄道取締役相談役

特急「ラピート」の前で、まちづくりへの自負を語る山中諄・南海電気鉄道取締役相談役(鳥越瑞絵撮影) 特急「ラピート」の前で、まちづくりへの自負を語る山中諄・南海電気鉄道取締役相談役(鳥越瑞絵撮影)

 命名は公募で行い、約3万2千通の中から「速い」という意味のドイツ語「ラピート」が選ばれた。特徴的な先頭の形状に、鉄道車両の常識を覆す楕円形の窓。建築デザイナーの若林広幸さんが手がけたユニークなデザインが話題を呼び「鉄道界のカー・オブ・ザ・イヤー」といわれる、鉄道友の会のブルーリボン賞を受賞した。

まちを「育てる」

 ラピートは、ただちに軌道に乗ったわけではない。今でこそ訪日外国人(インバウンド)需要が旺盛だが、関空は開港直後、利用客の低迷する時期が続いた。その苦しみを知るだけに「現在、降ってわいたようにインバウンドと言っているが、一朝一夕でできたことではないんです」と力を込める。当時、自身も関西財界の活動の一環として海外へのプロモーションに出かけ、関空への直行便開設などを働きかけた。

 ミナミにゆかりのある企業、商店会などで作る「ミナミまち育てネットワーク」の会長も務める。「人口が減少する社会では、流動する人の数を増やす必要がある。そのためにも観光の誘致と街の美化に力を入れるべきだ」と話す。

 定期的に大規模な清掃活動を行い、関西の中学、高校、大学生のバンドが集う「ミナミ学生音楽祭」も開催。きれいで人が回遊するミナミの実現に向け、これからも有言実行で取り組む。

 やまなか・まこと 昭和18年、三重県生まれ。立命館大経済学部卒業。昭和40年、南海電気鉄道入社。平成13年に社長に就任し、なんばパークスの開業に尽力するなど鉄道部門以外の収益力向上に取り組んだ。19年に会長兼最高経営責任者(CEO)。昨年6月から取締役相談役。21年から2年間、関西経済同友会の代表幹事を務めた。

     (織田淳嗣)

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