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モンゴル出版物千点一堂に 大阪外大教授所蔵、教え子に司馬遼太郎 戦時中雑誌も 滋賀県立大

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モンゴル出版物千点一堂に 大阪外大教授所蔵、教え子に司馬遼太郎 戦時中雑誌も 滋賀県立大

モンゴル語の総合雑誌「イフ・フフ・トグ(大青旗)」 モンゴル語の総合雑誌「イフ・フフ・トグ(大青旗)」

 モンゴル語研究の先駆者で、大阪外国語大(現大阪大)の教授を務めた●松(あべまつ)源一さん(1903~93年)が所蔵していたモンゴル語の書籍や新聞、雑誌千点以上が整理され、滋賀県彦根市の滋賀県立大で閲覧できるようになった。戦時中、日本の影響を受けたプロパガンダ的な側面が強い出版物も含まれ、研究者は「日本の支配政策や社会状況が見えてくる」と話す。

(●=木へんに青の月が円)

 ●松さんの教え子には作家の司馬遼太郎さんがおり、司馬さんの歴史紀行「街道をゆく」の取材でモンゴルに同行したこともある。三女鞍元和子さん(76)が2014(平成26)年、モンゴル研究に力を入れる滋賀県立大に寄贈。モンゴル文学が専門の内田孝非常勤講師(47)らが整理を進めてきた。

 80年代の比較的新しい時代のものもあるが、内田さんが特に注目するのは、モンゴルの一部地域が満州国に含まれていた第2次世界大戦中の出版物だ。

 43~45年、隔月で発行されたモンゴル語の総合雑誌「イフ・フフ・トグ(大青旗)」は3冊あり、現存が確認されていなかったとされる1冊には、「偉大なる日本軍の血の功績」「アメリカとイギリスの科学的戦争の方法」といった章がある。日本を鼓舞するような内容で、吉川英治の「宮本武蔵」など日本の小説も掲載されていた。

 内田さんは「当時、モンゴル人の若者は満州国や日本に留学し、医学、教育学、文学などを学んだ。寄贈された出版物の研究で、日本がモンゴルの近代化に与えた影響がさらに明らかになるだろう」と期待する。

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