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【午後のつぶやき 大崎善生】カンニング疑惑 騒動の結末

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【午後のつぶやき 大崎善生】
カンニング疑惑 騒動の結末

 思えば昨年の今頃、将棋界は凍り付いていた。たった1年前のことだ。その前年秋、渡辺明竜王が挑戦者に躍り出た三浦弘行九段と対局できないと言い出し、挑戦者が変わる前代未聞の出来事があった。いわゆるスマホカンニング疑惑事件である。三浦は竜王挑戦権を剥奪され、3カ月の対局停止という厳罰が下った。

 三浦はカンニングを全面否定し、調査委員会が開かれ、疑惑は完全に否定された。しかし3カ月の出場停止は解けず、三浦はA級順位戦で不戦敗に。疑惑が否定されたことで緊急的に降級は回避された。よって毎年2名の降級者はその年は1名、翌年3名が降級することで決着した。繰り返すがたった1年前の話だ。

 日本将棋連盟の理事会はほぼ総解散状態、将棋界は行方を危ぶまれた。そんなとき棋士生命をなげうってでも、と立ち上がったのが佐藤康光九段、現会長である。棋士生命をなげうってでも、と書いたが私の想像で本人に確かめたわけではない。違ったらごめん。

 「将棋界の最も長い日」といわれるA級順位戦最終局は、今年は3月2日に全棋士が静岡に集結し、行われた。くじの関係ですでに6勝4敗で全対局を終えている羽生善治竜王が大盤解説会で解説役を務めた。いつものんきな羽生さんのことだからこの日もひときわ陽気に解説していた。まさか自分に何かが降りかかってくるとは微塵(みじん)にも思っていなかったろう。しかし将棋界をめぐるドラマはあまりにもめまぐるしい。

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