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【経済裏読み】米中の狭間で翻弄される韓国経済 「鉄鋼」狙い撃ち回避も〝大国依存体質〟はいかんともしがたく…

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【経済裏読み】
米中の狭間で翻弄される韓国経済 「鉄鋼」狙い撃ち回避も〝大国依存体質〟はいかんともしがたく…

韓国のコンテナターミナルのクレーン付近を通る労働者(ロイター) 韓国のコンテナターミナルのクレーン付近を通る労働者(ロイター)

 米国の輸入制限によって、米国市場から締め出された鉄鋼製品がアジアや欧州に流れて市況価格を下落させ、間接的に影響を受けるリスクは日本も同様だが、韓国やカナダは、より直接的な被害を受ける恐れがある。

THAADを超える打撃も

 韓国経済は米国、中国のそれぞれの国策のはざまで、翻弄されている。

 米軍の高高度ミサイル防衛システム(THAAD)の韓国配備をめぐり、中国による報復的な経済圧力が本格化して1年が経過したが、まだ収束はしていない。中央日報(日本語電子版)は団体ビザの申請は低調で、1月の中国人観光客は前年同月に比べて4割以上減っていると報じた。

 また有識者の声として、トランプ氏の保護貿易主義的な動きが自動車や半導体に広がる可能性を指摘、韓国では中国のTHAAD配備への報復措置よりも経済的打撃が大きくなる恐れを懸念した。

 米国による洗濯機と太陽電池装置のセーフガード発動に対して、韓国には世界貿易機関(WTO)への提訴も選択肢としてあるが、解決には時間がかかるため、実質的な経済的損失を免れられるか不透明だ。

 232条による鉄鋼、アルミ製品の輸入制限に続いて、米国は中国による知的財産の侵害に照準を当てた通商法301条に基づく、制裁を視野に入れた調査を行っている。交渉がもつれれば、中国は対抗措置に出る可能性があり、世界を巻き込んだ貿易戦争が起きる不安が高まっている。

 トランプ氏の通商圧力に耐え続け、交渉の余地を探るのか。事態が改善しない場合は中国に同調し、米国と距離を置くのか。韓国も難しい局面におかれるかもしれない。

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