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【関西の議論】インバウンドに黄色信号も…ムスリムの信頼揺らぐ日本の「ハラル認証」の実態

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【関西の議論】
インバウンドに黄色信号も…ムスリムの信頼揺らぐ日本の「ハラル認証」の実態

日本食レストラン「祭」では、たこ焼きや寿司などの日本料理を多くのムスリムが堪能している=大阪市福島区(祭提供) 日本食レストラン「祭」では、たこ焼きや寿司などの日本料理を多くのムスリムが堪能している=大阪市福島区(祭提供)

 そのため、前記のように、日本人が審査を行って認証を出し、定期的な監査を行わず、発行後に連絡が取れなくなる悪質なケースもあるという。

認証よりも情報開示を

 食事の不安から日本食を堪能できずに帰国するムスリムたち-。ムスリムに日本観光を楽しんでもらおうと、SNSで仕入れ先を公開するなど、ハラル認証に頼らずにムスリムの懸念を解消しようとする飲食店が増えている。

 ムスリム向けに日本の情報を発信する「ハラールメディアジャパン」(東京)によると、ハラル食を提供する飲食店は全国に788店あり、このうち約8割が認証を取得せず、ハラルのセミナーに出席するなど見識を深めてメニューやサービスに取り入れている。

 肉厚な神戸牛を味わえるとしてムスリムに人気のステーキ店「みその」(神戸市中央区)では、戒律で禁じられた食材や調味料を使わず、ハラル食品だけを扱う専用鉄板で肉を焼き上げるが、ハラル認証は取得していない。かわりに豚肉と酒を使っていないことを示すメニューのほか、一般客向けにアルコールも扱っているという情報を事前に正確に伝え、承諾を得てから調理を始めている。

 同店の広報担当、築地真理子さん(35)は「最初は不安だったが、認証がなくても十分にやっていけている」と自信をみせる。

 一方、年間約2万人のムスリムが訪れる日本食レストラン「祭(まつり)」(大阪市福島区)のオーナー、佐野嘉紀さん(36)は「最近になって、ハラル認証が『水戸黄門の印籠』ではないことに気がついた。正確な情報を伝えれば、自然と信頼関係は生まれる」と話す。

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