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【関西の議論】残るはあとわずか…消えゆく回転展望台「見下ろすためが、見下ろされる存在に」

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【関西の議論】
残るはあとわずか…消えゆく回転展望台「見下ろすためが、見下ろされる存在に」

 しかし、12年の経営破綻後はリニューアルや店舗の統廃合などで数を減らし、最後まで回転展望台を営業していた「そごう柏店」(千葉県柏市)が28年9月に閉店したことで、そごうからは完全に姿を消した。

 神戸市の須磨浦回転展望閣(昭和33年開業)や神戸ポートタワー(38年開業)、東京都のホテルニューオータニ(39年開業)や東京交通会館(40年開業)などとともに、姫路の回転展望台は現役で残る数少ない施設の一つとなっていた。

高度成長期の夢のかけら

 永井教授は、日本の回転展望台は自然豊かな「郊外」から「都心」へと移行していった歴史を持つと指摘。「高い場所から下界を眺めるという娯楽と、外で食事をするという娯楽が結びついて生まれたのが回転展望台。高度成長期の人々が思い描いた夢を具現化した存在だった」とする。

 しかし、200メートルを超える超高層ビルが珍しくなくなり、外食が唯一のぜいたくでもなくなった時代になると、回転展望台の持っていた強みはそのまま弱点へと直結する。永井教授は「見下ろすための回転展望台が、見下ろされる存在へと逆転したことで、都心の回転展望台の多くが姿を消した。郊外の回転展望台も建物や機械の老朽化による消滅の危機が迫りつつある」と説明する。

 姫路の回転展望台は解体こそ免れたものの、本来の機能を再び発揮できるかは不透明な状況。姫路市は平成30年度に建物内への立ち入りを阻止するフェンスなどを設置する予定だが、1億円超の費用が見込まれる建物の本格修繕のめどは立っておらず、当面はモニュメントとして公園に存在することになりそうだ。

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