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【関西の議論】残るはあとわずか…消えゆく回転展望台「見下ろすためが、見下ろされる存在に」

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【関西の議論】
残るはあとわずか…消えゆく回転展望台「見下ろすためが、見下ろされる存在に」

 「田んぼや畑だった場所に家が次々と建っていく様子を展望台から眺めてきた。発展していく姫路の街をお客さんに自慢するのが何よりの楽しみだった」

 雨漏りで休業を余儀なくされたり、給排水機能の低下でトイレの水が流れにくくなったりするなど老朽化は確実に進行しており、北川さんは「閉鎖はやむを得ない」とする。それでも、「回転を止めるまでの時間は残りわずか。たくさんの人に展望台からの眺めを記憶にとどめてほしい」と呼びかけている。

残りわずかな現役施設

 回転展望台が日本に登場したのは、戦後の復興が軌道に乗り始めた昭和30年代。関西大の永井良和教授(社会学)によると、神戸市の六甲山上にあった「十国展望台」(昭和32年開業)が最も早い時期につくられたものだという。

 標高約900メートルに位置し、摂津や河内など周辺の旧十カ国を一望できるとされたのが名前の由来。昭和40~50年代に増築を重ねて高さを伸ばし、最終的には3層の展望台に“成長”した。

 六甲山観光の人気スポットとして親しまれてきたが、平成7年の阪神大震災後は入場者が激減。施設の老朽化も進んだことから14年に閉鎖、解体された。跡地には22年に展望台「自然体感展望台 六甲枝垂れ」が建てられている。

 回転展望台で異彩を放ったのが、百貨店「そごう」が全国に展開した店舗群だ。「奈良そごう」(奈良市)や「船橋そごう」(千葉県船橋市)、「豊田そごう」(愛知県豊田市)など、バブル期の前後を中心に屋上に回転展望台を備えた店舗を次々にオープンさせた。

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