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【関西の議論】終末期は積極治療よりも緩和ケアに…相次ぐ医学会の方針「過剰な治療は苦しみを長引かせる」

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【関西の議論】
終末期は積極治療よりも緩和ケアに…相次ぐ医学会の方針「過剰な治療は苦しみを長引かせる」

成人肺炎診療ガイドライン2017 成人肺炎診療ガイドライン2017

 24年には日本老年医学会が、終末期での、栄養を管で送り込む胃ろうや人工呼吸器装着などの医療行為について「撤退も選択肢として考慮すべきだ」とする見解を公表。26年には日本透析医学会が、本人の意思が明らかな場合は人工透析を始めないことや、中止することも選択肢とする提言をまとめた。

 昨年12月には、日本医師会生命倫理懇談会が「超高齢社会と終末期医療」と題する文書を発表。最善の医療を選択するためには、高齢者本人が意思決定能力があるうちに、終末期にどのような医療を受けたいかを明示し、継続的に見直していくことが望ましいと指摘。第二成人式のような機会を設けたり、65歳、70歳の健診時に啓発したりするなどの案を例示した。

 29年版高齢社会白書によると、28年10月末時点での65歳以上の高齢者人口は3459万人で、総人口に占める割合(高齢化率)は27・3%。7年後には「団塊の世代」が75歳以上となり、さらに高齢化が進んでいく。

 「欧米に寝たきり老人はいない-自分で決める人生最後の医療」などの著書がある北海道中央労災病院の宮本顕二病院長は「かつては医師が人工呼吸器を外すと大問題になったが、時代が変わってきた。家族は最後の親孝行として『できる治療は何でもしてください』ということがあるが、本人の思いを想像してほしい。また、本人もどのように死を迎えたいかを家族に伝え、書き残すことが必要だ」と話している。

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