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【吉村剛史のアジア風雲録】「日本国籍を取得したい」AKBグループのアイドルに中国語サイトで中傷の嵐、一方で在日華僑華人らは同情

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【吉村剛史のアジア風雲録】
「日本国籍を取得したい」AKBグループのアイドルに中国語サイトで中傷の嵐、一方で在日華僑華人らは同情

昨年5月、岡山県庁に伊原木隆太知事(左)を表敬訪問したSTU48の張織慧さん(中央)と藤原あずささん。張さんはネットで「日本国籍を取得したい」と語ったところ、中国語サイトに中傷の書き込みが相次いだ 昨年5月、岡山県庁に伊原木隆太知事(左)を表敬訪問したSTU48の張織慧さん(中央)と藤原あずささん。張さんはネットで「日本国籍を取得したい」と語ったところ、中国語サイトに中傷の書き込みが相次いだ

華僑華人社会が震えあがった「拘束」

 そんな本国への不審を抱く象徴的な事態が起きたのは一昨年11月。約8000人もの地元華僑華人(中国系の県民)を代表する岡山県華僑華人総会の劉勝徳会長が、中国に出張した際、中国当局によって「拘束」されたのだ。

 劉氏は昭和21(1946)年、島根県出雲市出身の在日華僑2世。駐大阪総領事館の人事も左右するとされる大物だが、「通訳と一緒に当局に連行された」との情報が関係者に伝わり、そのまま公式・非公式の行事から一切姿を消し、年が明け、春節(旧正月)を迎えた。

 劉氏の家族の焦燥もあり、総会では劉氏の早期帰宅を促す嘆願団を本国に派遣しようという動きも浮上。同時期、立命館大学の教授ら多数の在日有力中国人らが、本国に一時帰国したまま連絡がとれなくなる事態が続発していた。

 結局、劉氏は昨年3月後半に帰宅し、約1カ月遅れて同行の通訳も戻った。劉氏は周囲に「日本でのささいな行動を理由に当局に拘束され、24時間監視下に置かれていた」と説明したという。

 老華僑世代の劉氏は、戦後の日本社会で華僑らの地位向上に尽力し、1970年代後半以降に来日した新華僑世代の面倒を見ながら日中関係を水面下で支えたいわば縁の下の力持ちだ。

 劉氏の帰宅後の総会役員改選では会員らはその“功労者”に対する本国の不可解な仕打ちに戦慄し、誰ひとり立候補せず、仕方なく70代の劉氏が会長を続投。その他は理事のみで、副会長なども置かない異様な陣容の事務局発足となった。

台湾から訪日で首位…戦前・戦後の日中関係を築いた…「岡山県」

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