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【浪速風】五輪に巣くう“魔物”に勝った高梨選手の美しい銅(2月13日)

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【浪速風】
五輪に巣くう“魔物”に勝った高梨選手の美しい銅(2月13日)

銅メダル獲得から一夜明け、笑顔で記者会見するノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅=13日、韓国・平昌(共同) 銅メダル獲得から一夜明け、笑顔で記者会見するノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅=13日、韓国・平昌(共同)

 競馬では、菊花賞は強い馬が、ダービーは最も運のいい馬が勝つといわれる。4年に1度のオリンピックも巡り合わせの運があるのだろう。アテネ五輪の女子マラソンで、今も破られない2時間15分25秒の世界最高記録を持つポーラ・ラドクリフ(英国)が途中棄権した時に、そう思った。

 ▼スキー・ジャンプ女子の高梨沙羅(さら)選手は、W杯13戦10勝の無敵の強さで迎えた前回ソチ五輪で4位に終わった。金メダル確実という期待に押し潰されたのか。「五輪には魔物がいるという。でも魔物をつくっているのは自分なのだ。つくらなくてもいい魔物を心の中につくってしまう」

 ▼サラエボ五輪のスピードスケート男子500メートルの優勝候補だった黒岩彰選手の言葉である。10位と惨敗したが、次のカルガリー五輪で銅メダルに輝いた。高梨選手の銅の涙は、心の中の魔物を克服したうれしさだろう。まだ21歳、W杯通算53勝は男女を通じて最多タイだ。いつかきっと金に巡り合える。

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