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大阪のホテルで平均客室単価下落 「ヤミ民泊」増え供給過剰、取り締まりは困難

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大阪のホテルで平均客室単価下落 「ヤミ民泊」増え供給過剰、取り締まりは困難

民泊「大半が違法」

 大阪観光局によると、昨年に大阪を訪れたインバウンド1111万人のうち、ホテル(ゲストハウス、ホステル除く)宿泊者は53%。民泊利用者は20%にのぼった。

 ただ、民泊施設は「大半が違法とみられる」(大阪観光局)。厚生労働省が昨年3月に発表した調査結果では、インターネットの民泊仲介サイトから抽出した約1万5千件の施設中、合法と確認できたのは16・5%にとどまった。違法民泊を通報する大阪市の連絡窓口には平成28年10月の開設以来、4千件超の物件が通報されている。

 仲介サイトの物件は、宿泊を契約しないと所在地が分からなかったり、施設の運営者が不明だったりするケースも多く、実態把握は困難だ。中国人客向けの中国語仲介サイトも多く「取り締まりは極めて困難」(三菱総合研究所の宮崎俊哉主席研究員)という。

安全コストを軽視

 仲介サイト大手の米エアビーアンドビーは産経新聞の取材に、「物件を掲載するには法令遵守を求める規約への同意が必要」と説明したが、国内6万超の登録物件のうち何件が合法かとの質問には回答を避けた。

 民泊問題に詳しい和歌山大学の廣岡裕一教授は、ヤミ民泊が安いのは「安全へのコストをかけないから」と指摘。しかし結果的に、ホテル側が値下げを余儀なくされているとみる。

 今年6月に住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されれば、年間180日を上限に全国各地で住宅地における民泊営業が可能になる。一方で違法営業への罰則は大幅に強化される。従来のヤミ民泊が、新法に適合するよう運営を改善するかどうかは見通せない状況だ。

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