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【衝撃事件の核心】「小包の中身」知らなければ無罪なのか 特殊詐欺「受け子」被告の供述 1、2審で判断分かれた訳

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【衝撃事件の核心】
「小包の中身」知らなければ無罪なのか 特殊詐欺「受け子」被告の供述 1、2審で判断分かれた訳

 そして迎えた1月12日の控訴審判決公判。樋口裕晃裁判長は、無罪とした1審判決を破棄、審理を地裁に差し戻した。1審とは異なり「詐欺の未必の故意が推認できる」とし、事実上有罪を言い渡したような判決だった。

 結論が“180度”異なったのは、どういう理由からだろうか。

 高裁判決は、男が指示役から「何かあってもヨンパチ(48時間)で出てこられる」と言われ、逮捕されても警察から検察へ送致される期限の48時間以内に釈放される-との説明を受けていたことを認定。

 さらに、小包の受取場所となったマンションの一室については、玄関ドアが施錠されておらず、室内に家具や電気がなかったことを指摘。男が偽名を使っていたとし、1審が信用性が認めた「空室とは知らなかった」という男の供述について、「通常の荷物の送り先として相当に不自然な場所だったと(男が)分かっていたと認められる」と否定した。

 その上で、男が想定した犯罪行為の中には当然、詐欺も含まれると判断。「小包の受け取り方法や場所など客観的な事実と男の認識を考察すれば、詐欺の未必の故意が推認できる」と述べ、男を無罪とした1審判決を破棄し、審理を大阪地裁に差し戻した。「有罪とすべき」とまで言及しており、事実上の有罪宣告のようなものだった。

「未必の故意」難しいボーダー

 控訴審で目立った新証拠が出されたわけではなく、1審と同じ証拠でまったく異なる判断を示した大阪高裁。ある検察幹部は「特殊詐欺事件は、どの程度なら“未必の故意”が認定されるのか、ボーダーが難しい」と打ち明ける。

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