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【衝撃事件の核心】「小包の中身」知らなければ無罪なのか 特殊詐欺「受け子」被告の供述 1、2審で判断分かれた訳

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【衝撃事件の核心】
「小包の中身」知らなければ無罪なのか 特殊詐欺「受け子」被告の供述 1、2審で判断分かれた訳

「犯罪がらみと認識」でも…

 一方の検察側は、男が小包を受け取った部屋が空室だったことや、受け取る際に偽名を使っていたこと、役割に見合わない高額の報酬(3万円)を約束されていたことなどをあわせ、「小包が犯罪がらみの品物であることは認識できた」と強調した。

 その上で、今回の事件と似たような手口の特殊詐欺が横行し、社会問題化していることはよく知られているとし、「(男は)詐欺の可能性を強く推認できた」と「未必の故意」を主張。詐欺罪が成立すると訴えた。

 昨年3月の1審大阪地裁判決は、検察側が明らかにした犯行状況に照らし、「(男は小包の中身を)犯罪がらみの物品と認識」していたと判断した。

 だが、「空室とは知らなかった」という男の供述の信用性を認め、受け取る際に使った氏名を「男が偽名だと認識していたとも認められない」と判断。「特殊詐欺の被害金を想定した可能性が相当程度ある」としたものの、「小包を受け取る行為のみで特殊詐欺の犯行と結びつけて考えるには無理がある」と述べ、詐欺の故意性は認められないとして無罪を言い渡した。

「有罪とすべき」と差し戻し

 当然、検察側は判決を不服として控訴。続く大阪高裁の控訴審でも、争点となったのは「詐欺の故意性」だった。

 控訴審の中で高裁は昨年12月、職権で被告人質問を実施した。裁判官は、小包を受け取った部屋の状況や小包の中身の認識などを質問。男はいずれも「黙秘します」と答えなかったが、高裁が1審判決をそのまま踏襲するのではなく、独自の判断を下す可能性が見え隠れした。

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