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【関西の議論】ニホンザル生息地に増殖した外来のタイワンザル 根絶に15年、行政とサルの壮絶な知恵比べ

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【関西の議論】
ニホンザル生息地に増殖した外来のタイワンザル 根絶に15年、行政とサルの壮絶な知恵比べ

紀伊半島のニホンザルの生息地に繁殖した外来のタイワンザル。生態系を守るため駆除に取り組んだ和歌山県は昨年末、根絶完了を宣言した(県自然環境室提供) 紀伊半島のニホンザルの生息地に繁殖した外来のタイワンザル。生態系を守るため駆除に取り組んだ和歌山県は昨年末、根絶完了を宣言した(県自然環境室提供)

 生態系に重大な影響を及ぼす恐れがあるとして、駆除の対象となっていた特定外来生物「タイワンザル」について、和歌山県は昨年末に根絶の完了を宣言した。同県を含む紀伊半島はニホンザルの生息地として知られており、タイワンザルとの交雑が進むとニホンザルの種を保てなくなるため、県は平成14年に「捕獲作戦」をスタートした。ところが、敵も“さる者”で、巧みに逃げ回るサルの前に作戦は難航。両者の根比べは15年もの時を要することになった。(永原慎吾)

動物園から抜け出す?

 長年、和歌山県を苦しめてきたタイワンザル。その名の通り、台湾原産の外来種でニホンザルより尻尾が長いのが特徴だ。県内では、昭和30年代に和歌山市南東部から海南市北東部に広がる大池地域に定着したとされる。和歌山市内の私立動物園が閉園した際に逃げ出したサルがそのまま野生化したとの説がある。

 このタイワンザルをめぐる問題が表面化したのは平成10年。県内でサルによる農産物の被害が相次ぎ、県がニホンザルの分布調査を実施したところ、タイワンザルの生息が確認され、さらにニホンザルとの交雑が進んでいることが判明。大池地域に定着している数は、170~200頭と推計された。

サルとの根比べ

 「このままでは紀伊半島のニホンザルがいなくなってしまう」。危機感を抱いた県は捕獲して安楽死させる方針を決定した。ところが、動物保護の面で県内外から反対意見が寄せられるなどして物議を醸し、県は最終的に県民約千人にアンケートを実施。安楽死に6割強が賛成したことから、14年に捕獲作戦をスタートさせた。

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