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【阪神大震災23年 歩いた先に(5)】新たな目標「地域の人と協力 神戸の街全体を守る」 7歳で被災した消防士

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【阪神大震災23年 歩いた先に(5)】
新たな目標「地域の人と協力 神戸の街全体を守る」 7歳で被災した消防士

新たな目標について語る尾曲伸乃祐さん=神戸市(奥清博撮影) 新たな目標について語る尾曲伸乃祐さん=神戸市(奥清博撮影)

 震災で黒焦げとなった住宅を目にしたことが、消防士を目指すきっかけになった。神戸市消防局職員、尾曲伸乃祐(おまがり・しんのすけ)さん(30)は小学1年のとき、阪神大震災で被災。当時の記憶として残るのは近所の老夫婦宅が震災に伴う火災で焼けてしまったことだ。いつも和やかにあいさつしてくれた夫婦だった。「僕がこの街を守る」と幼心に誓った。(石川真大)

 被災したのは神戸市須磨区の自宅。タンスが倒れ、食器やガラスが散乱するなど半壊状態となった。両親と姉の4人で外に飛び出すと、真冬の午前6時前なのに異様に明るいことに驚いた。原因は、自宅そばに住んでいた老夫婦宅から激しく上がる炎だった。数百メートル離れた須磨消防署から多くの消防隊員が駆けつけ、消火活動を始めようとした。

 「放水始め!」「(水が)出ないぞ!」

 隊員らのこの言葉を今でも鮮明に覚えている。激しい揺れの影響で水道管が破裂し、放水用の水が出なかったのだ。各地から次々に救援要請が寄せられる中、予想外のアクシデントに現場は切迫した雰囲気に包まれた。

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