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過労自殺、労災認定 「ナブコドア」28歳社員 会社は訴訟経ず和解

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過労自殺、労災認定 「ナブコドア」28歳社員 会社は訴訟経ず和解

 平成26年に自動ドア販売・施工会社「ナブコドア」(大阪市)の社員だった木村大輔さん=当時(28)=が自殺したのは連続勤務や残業によるうつ病の発症が原因だったとして、東大阪労働基準監督署が労災と認定していたことが9日、遺族側代理人などへの取材で分かった。

 会社側と遺族側の補償交渉は昨年12月12日に和解で合意。遺族側代理人の生越照幸弁護士は「合意に和解内容の口外禁止条項がなく、訴訟を経ずに会社が責任を認めて謝罪し、遺族と再発防止策などで合意するのは異例だ」と話す。

 生越弁護士によると、木村さんは東大阪営業所で勤務。25年夏から大型ショッピングモールの担当として恒常的な長時間労働などでうつ病になり、26年1月に自殺した。

 遺族側は28年2月に労基署に労災認定を請求。労基署は29年10月、深夜勤務3回を含む12日間の連続勤務や、長時間にわたる時間外労働があったとして労災認定した。

 ナブコドアは遺族側と交わした合意書に、再発防止や社員の業務負担軽減を盛り込んだ。同社は「重く受け止めている。社員数を約1割増やし、管理職向けの労務管理研修なども行っている」とし、労働時間をより正確に把握する仕組みも導入したという。

 遺族側は、社の幹部らが仏前を訪れて謝罪した点を評価し「感無量でした。(息子を)呼び戻したいが、それができないのが親として悔しい」とするコメントを出した。

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