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【鉄道アルバム・列車のある風景】JR木次線/映画・砂の器の舞台にて

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【鉄道アルバム・列車のある風景】
JR木次線/映画・砂の器の舞台にて

(1)映画「砂の器」の舞台となった亀嵩駅は晩秋の雨に濡れていた=島根県奥出雲町 (1)映画「砂の器」の舞台となった亀嵩駅は晩秋の雨に濡れていた=島根県奥出雲町

 松竹映画「砂の器」(昭和49年製作、野村芳太郎監督)は、松本清張原作の推理小説を映画化した邦画の名作中の名作だ。

 東北なまりと思われた身元不明の被害者の方言が発音の似た出雲言葉とわかり、舞台は島根県奥出雲地方の亀嵩(かめだけ)に。そして全国を放浪し、この地にたどり着いたハンセン氏病患者の本浦(もとうら)千代吉と幼い息子の過去が浮かび上がる。病の悪化した父親が列車で隔離施設へ送られるシーン。何があっても泣かない気丈な男の子が、泣きながら線路を走って列車を待つ父のいる亀嵩駅へ。プラットフォームで抱き合う父子-。

 この映画を見て、どれだけ多くの人がこの駅を訪れたことだろう=写真(1)。実は撮影は亀嵩駅では行われず、近隣の駅が使われたという。また映画での季節は夏だった。

 それでもいい。この亀嵩という駅名こそが、映画のハイライトなのだから。訪れた晩秋、親子が抱き合ったプラットフォームは朝からの小雨にしっとりと濡れていた。やがて遠くから走ってきた列車をファインダー越しに見ると、千代吉を迎えに来た汽車とだぶって見えた。

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