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今も現役「貴婦人」の危機救った“黒子のSL”秘話…阪神大震災時、修理中に損傷、部品を提供“移植” 兵庫・姫路で保存展示

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今も現役「貴婦人」の危機救った“黒子のSL”秘話…阪神大震災時、修理中に損傷、部品を提供“移植” 兵庫・姫路で保存展示

阪神淡路大震災で鷹取工場で修理中に被災したC57形1号機=平成7年2月2日、神戸市須磨区のJR鷹取工場(奥清博撮影) 阪神淡路大震災で鷹取工場で修理中に被災したC57形1号機=平成7年2月2日、神戸市須磨区のJR鷹取工場(奥清博撮影)

 製造から80年が経過してもなおJR山口線の観光列車「SLやまぐち号」として走り続ける蒸気機関車(SL)のC57型1号機。「貴婦人」の愛称で鉄道ファンから人気だが、平成7年の阪神大震災では神戸市の工場で修理中に被災し大きな損傷が出た。部品がなく再起が危ぶまれたが、現役を退き兵庫県姫路市で保存展示されていた5号機の部品を転用して難を乗り越えた。SL存亡の危機を救った5号機は姫路の愛好家らが手入れを続けている。(荒木利宏)

 昭和12年に製造された1号機は主に東日本の路線で運用された。戦時中に空襲被害を受け、36年には脱線転覆事故も起こしたが、そのたびに復活。54年からは山口線で観光列車を牽引している。

 一方の5号機は1号機と同じ年に製造され、山陽線や北陸線、播但線など西日本を中心に活躍し、33年には昭和天皇の特別列車を牽引した。49年に廃車となったが、播州ゆかりのSLとして50年に姫路市が旧国鉄から貸与を受け、市内の御立(みたち)公園で保存展示された。

 静かな余生を送っていた5号機だが、震災により思わぬ形で脚光を浴びることになる。1号機はちょうどSL修繕を一手に引き受けていた旧JR鷹取工場(神戸市須磨区)で修理中だったため、地震によってボイラーなどに大きな損傷が出た。

 当時現役のC57型SLはこの1号機のみで、代替部品の確保も困難な状況だった。関係者は「保存状態が良好なC57を探すしかなく、まさに存亡の危機だった」と振り返る。

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