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震災で全壊ホテルのシンボル「鬼瓦」復活 再び神戸見守る

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震災で全壊ホテルのシンボル「鬼瓦」復活 再び神戸見守る

除幕式でお披露目された「阿形」の鬼瓦=神戸市中央区 除幕式でお披露目された「阿形」の鬼瓦=神戸市中央区

 阪神大震災で全壊した旧オリエンタルホテル(神戸市中央区)のシンボルとして飾られていた「鬼瓦」が、神戸港にある姉妹ホテル「メリケンパークオリエンタルホテル」(同区)の正面玄関に設置されることになり、除幕式が7日、行われた。公開は約3年ぶり。震災を乗り越え開港150年を迎えた神戸の街を、港のホテルから見守ることになった。

 鬼瓦は高さ180センチを超える「阿形(あぎょう)」と「吽形(うんぎょう)」の2体1対で、文化勲章を受章した現朝来市出身の彫刻家、淀井敏夫氏(1911~2005年)の作品。神戸旧居留地にあった旧オリエンタルホテルから昭和39年ごろ依頼を受けて作られ、ラウンジに設置されたとされる。魔よけや幸福を招く鬼瓦は良縁をもたらすとして旧ホテルのシンボルになり、ラウンジでは多くのお見合いが行われた。

 旧ホテルは阪神大震災で全壊して廃業したが、鬼瓦はほとんど損傷しておらず、以降はメリケンパークオリエンタルホテルのロビーに設置された。平成26年のリニューアル工事にともない、バックヤードで保管されていた。

 今年、神戸港が開港150年を迎えるのに合わせ、震災を乗り越えた鬼瓦を新たなホテルのシンボルにしようと計画。ホテル3階にある正面玄関の東側に阿形、西側に吽形を展示することになった。

 除幕式は生田神社の宮司らが祝詞を奏上するなど、厳粛な雰囲気で行われた。再設置をプロデュースした日本画家の岡田嘉夫さんは「(江戸前期の画家)俵屋宗達の『風神雷神図屏風』の鬼にもひけを取らないほど立派だ」と胸を張った。

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