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ノーベル賞「イシグロ文学」熱気続く 異例115万部増刷、書店売上1位「日の名残り」堅持「国内人気作家並み人気」

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ノーベル賞「イシグロ文学」熱気続く 異例115万部増刷、書店売上1位「日の名残り」堅持「国内人気作家並み人気」

文庫本月間ベストセラー 文庫本月間ベストセラー

 今月10日、スウェーデンで開かれるノーベル文学賞の授賞式に臨む日系英国人作家、カズオ・イシグロさん(63)の小説8作品が、10月の受賞決定後に累計115万部を増刷するブームとなっている。文庫売り上げランキングでも長く上位を独占。海外作家が同賞を受けた際、日本での増刷は数千部程度といわれ、100万部超えは社会現象といえる。出版不況を打開する起爆剤として、あらためて期待が高まっている。(横山由紀子)

発注追いつかず

 「国内の人気作家並みに売れています」

 大阪市中央区の「旭屋書店なんばCITY店」の書店員、出森郁子さんは話す。2カ月近く設けた特設コーナーには、棚一面にイシグロさんの作品や評論など関連本が並んだ。10月5日の受賞決定以降、増刷分を展開する度に売れる盛況ぶり。先月下旬も人気作「日の名残り」が売り切れ、再発注をかけて補充したという。

 紀伊国屋書店の月間(11月1日~30日)文庫本売り上げランキングでも、1位「日の名残り」▽2位「わたしを離さないで」▽7位「忘れられた巨人」▽11位「遠い山なみの光」-とイシグロ作品が上位を占めている。

 文芸評論家の川村湊さんは「外国籍とはいえ日本出身で、日本人にとってシンパシーやなじみがあることが大きい」と人気の理由を語る。また、「日本的なものや英国の伝統、さらに現代的なSFなどの要素があって、高級感のある文学を体現している」と文学性も高く評価する。

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