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名張事件、再審認めず 病死の奥西元死刑囚、第10次請求 名古屋高裁

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名張事件、再審認めず 病死の奥西元死刑囚、第10次請求 名古屋高裁

名張毒ぶどう酒事件の第10次再審請求が棄却され、「不当決定」と書かれた紙を掲げる弁護士=8日午前、名古屋高裁前 名張毒ぶどう酒事件の第10次再審請求が棄却され、「不当決定」と書かれた紙を掲げる弁護士=8日午前、名古屋高裁前

 三重県名張市で昭和36年に女性5人が死亡した名張毒ぶどう酒事件で、奥西勝元死刑囚=収監先で病死=の妹、岡美代子さん(88)が申し立てた第10次再審請求に対し、名古屋高裁(山口裕之裁判長)は8日、請求を棄却する決定をした。

 名張事件を巡っては、一審の無罪判決が二審で逆転の死刑判決となり、その後最高裁で確定。第7次再審請求で一度は再審開始が認められたものの、取り消される異例の展開をたどった。

 弁護団は第10次請求審で、混入された毒物が確定判決認定の農薬「ニッカリンT」ではないとの意見を補強する実験データの他、瓶の封かん紙に付着していたのりの鑑定や自白に基づいた再現実験の結果などを提出。犯行可能なのは奥西元死刑囚だけだったとする確定判決の信頼性を崩す新証拠と主張した。

 検察側は、毒物を特定する実験方法について、温度条件で大きく影響を受け、再現性は乏しいとし、のりの鑑定と再現実験も科学的合理性や妥当性を欠くなどと反論した。

 奥西元死刑囚は平成27年10月、八王子医療刑務所で肺炎のため89歳で死去した。有罪判決を受けた人が死亡するなどした場合、刑事訴訟法は配偶者や兄弟姉妹らが再審請求できると規定。岡さんが同11月に請求していた。

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