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達筆すぎて?真偽論争・龍馬「新国家」の手紙、高知県が異例の見解書 

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達筆すぎて?真偽論争・龍馬「新国家」の手紙、高知県が異例の見解書 

新国家の手紙(高知県提供)。あまりにも達筆すぎて誤解を招いた? 新国家の手紙(高知県提供)。あまりにも達筆すぎて誤解を招いた?

 幕末の志士、坂本龍馬が暗殺される5日前に書き、初めて「新国家」という言葉を使ったとされる手紙の真偽をめぐる論争が起こっている。原因は、他の手紙に比べ達筆すぎる筆跡だという。高知県内の歴史研究家から本人の筆跡を疑う指摘があり、インターネット上で話題に。一方、手紙の存在を今年1月に公表した高知県は“火消し”に奔走、異例の反論文を出した。

 手紙は、慶応3(1867)年11月15日に暗殺された龍馬が亡くなる5日前に書いたもので、越前藩の重臣に対し、新政府設立に向けた人材の派遣を求める内容。「新国家」という言葉を初めて使って説得するなど龍馬が新政府設立の根回しに奔走した姿を示す貴重な史料として注目された。

 疑惑を指摘した高知県内の歴史研究家、松岡司さん(74)によると、龍馬の筆跡はリズム良く回転し、よどみがない。しかし「新国家」の手紙にその特徴は少なく、同じ日に龍馬が芸州藩出身の林謙三宛てに書いた手紙と比べると明らかに印象が違うという。一部の字の崩し方などにも疑問点が残り、真筆とするには不自然だとした。

 県側は、論争を決着させるため、5人の専門家の意見をまとめた見解書を作成。6日夕にホームページに掲載し、疑問点に反論した上で「筆跡、内容ともに疑わしい点は全くない」などと結論づけた。

 県立坂本龍馬記念館の三浦夏樹・主任学芸員は「身分の高い人が読むことを意識したもので非礼のないように、特に丁寧に書いた」と説明し、龍馬の手紙の中でもかなり達筆だとした。気心の知れた相手に出す手紙との差が疑惑を招いた可能性もあるが、松岡さんは「一見した時の筆跡の印象はかなり重要。(回答は)全体的に納得できるものではなかった」としている。

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