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【理研が語る】あれよという間に農作物から人の受精卵まで…漠然とした不安、「ゲノム編集技術」とどう付き合うか 

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【理研が語る】
あれよという間に農作物から人の受精卵まで…漠然とした不安、「ゲノム編集技術」とどう付き合うか 

加速するゲノムの編集技術 加速するゲノムの編集技術

 では、深刻な遺伝病の治療や予防のためならば、ゲノム編集を施された子供の誕生は許容されるだろうか。米国科学アカデミーの最近の報告書では、この問題に取り組むための課題として、クリアすべき諸条件や厳密な管理体制の必要性をすでに具体的に議論している。十分な社会的コンセンサスの確保も必須の条件だ。

 ゲノム編集技術がわれわれに何をもたらしてくれるかは現時点では不透明だが、われわれ自身がこの技術に何を求めるかという、今後の社会のあり方とも密接に関係してくるに違いない。良くも悪くも種としての人類を変化させかねないこの技術の行く末を、注意深く見守っていきたい。

 池田一穂(いけだ・かずほ) 理研生命システム研究センター(QBiC)細胞極性統御研究チーム上級研究員。東京大学大学院理学系研究科で学位取得後、米コネチカット大学ヘルスセンター研究員を経て現職。細胞に生える微細な毛(鞭毛(べんもう))や細胞内小器官の運動に興味を持っているが、現在は専らゲノム編集酵素とその応用研究に従事している。

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