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【関西の議論】1日に2軒消える京都の町家、市の“奥の手”保全条例の効果は

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【関西の議論】
1日に2軒消える京都の町家、市の“奥の手”保全条例の効果は

設計事務所として使用されている築100年超の京町家。木の軸組みとダイナミックな吹き抜けが開放的だ=京都市上京区 設計事務所として使用されている築100年超の京町家。木の軸組みとダイナミックな吹き抜けが開放的だ=京都市上京区

 全ての京町家に解体前の届け出を義務づける。ただ、努力規定なので届け出をせずに解体しても罰則はない。市の担当者は「届け出ることで解体を思いとどまるきっかけになれば」と話すが、久永さんは「とりあえず解体する際には言ってくださいね、というだけで何の効力もない」と手厳しい。

 さらに条例では、特に重要とされる「重要京町家」や「京町家保全重点取組地区」を指定し、それらを解体する場合には1年前の届け出を義務づけ、届け出をせずに解体した場合には5万円以下の過料の対象にした。

 重要京町家や重点取組地区は、今後立ち上げる有識者や民間委員などによる審議会が決めるが、何を基準にどのように線引きするかは定かではない。

 さらに、町家の維持に対する助成も十分とはいえない。木造住宅の耐震改修や空き家を活用する場合、市は京町家であれば通常の助成に30万~150万円を上乗せしているが、京町家に絞った保存支援策は講じてこなかった。

 久永さんは「町家が壊れるということは町が壊れて住めなくなるということ」と指摘。市は30年度、町家を対象とした助成制度を予算化する方向で検討を進めている。

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