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【関西の議論】1日に2軒消える京都の町家、市の“奥の手”保全条例の効果は

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【関西の議論】
1日に2軒消える京都の町家、市の“奥の手”保全条例の効果は

設計事務所として使用されている築100年超の京町家。木の軸組みとダイナミックな吹き抜けが開放的だ=京都市上京区 設計事務所として使用されている築100年超の京町家。木の軸組みとダイナミックな吹き抜けが開放的だ=京都市上京区

 いずれの条件も京都ならではの歴史や文化、都市生活を反映した建築構造。郊外にある農家住宅などは含まず、上京、中京、下京3区のいわゆる洛中に集中しているのが特徴だ。

 京町家は平成元(1989)年前後のバブル期に相次いでマンションに変身した。そして今、外国人観光客の増加による慢性的なホテル不足を受け、町家の土地を売却する動きが加速しているという。

 売却、取り壊しの背景には、維持管理や修繕の費用負担が大きいことが挙げられる。世代をまたいで継承しようにも相続税がかかるなどの理由から、手放してしまうという。

届け出制で歯止め?

 新町通(中京区)の山鉾(やまほこ)町(祇園祭の山鉾を出す町会)に住む男性は、「町家を取り壊してマンションへの建て替えが進み、町内の8割がマンション住民になってしまった。今では祇園祭を支えるのはたった1割」と嘆く。町家の消滅は伝統文化のあり方まで変えてしまう。また、自分の家が「町家」であることを知らずに解体するケースが少なからずある。市の調査では、町家所有者の半数が「普通の木造住宅」と勘違いしていたという。このうち建物を残したいと答えた人は20%だった。

 こうした町家の消滅に歯止めをかけようと、市は解体前の届け出制などを盛り込んだ京町家保存継承条例を11月16日に施行した。

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