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日本最古級の貨車、解体の危機を乗り越え“里帰り” 三重・いなべ市「貨物鉄道博物館」に収蔵

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日本最古級の貨車、解体の危機を乗り越え“里帰り” 三重・いなべ市「貨物鉄道博物館」に収蔵

旧関西鉄道鉄製の有蓋貨車の前に立つ南野哲志さん =三重県いなべ市 旧関西鉄道鉄製の有蓋貨車の前に立つ南野哲志さん =三重県いなべ市

 明治時代に関西(かんせい)鉄道四日市工場で作られた鉄製の有蓋貨車が、三重県いなべ市大安町のNPO法人「貨物鉄道博物館」に収蔵された。茨城県の関東鉄道竜ケ崎駅の車庫で長年倉庫として使われ、8月末に解体予定だったところ、「日本最古級の貴重な車両を保存したい」と強く願う人々の思いと偶然が1世紀ぶりの“里帰り”を実現した。

「戻すなら今だ」

 同NPOの理事を務める三重県四日市市八千代台の建築士、南野哲志さん(46)は、以前からこの貨車の存在に注目していたが、「いつどうなるかまでは知らなかった」。今年8月初め、市立博物館(同市安島)で開かれていた企画展「メイド・イン・ヨッカイチ」で偶然、この貨車の写真を見つけた。説明文には「8月末に解体予定」と書かれていた。

 「三重に戻すなら今だ」。NPOを通して正式に関東鉄道へ譲渡を申し出て、快諾された。NPOのスタッフが竜ケ崎駅へ調査に赴くなど奔走し9月下旬、茨城から三重へトレーラーで運ばれた。

 南野さんによると、この貨車は四日市に本社を置いた私鉄・関西鉄道の工場(現在のJR四日市駅東側付近)で明治33(1900)年に製造されたもの。車輪やブレーキ装置は失われているが、国内で現存する鉄道貨車の中では最も古い可能性があるという。

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