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来春から音楽監督…あの大フィル・尾高「3大モーツァルト交響曲に挑む理由は…」 22と23日、大阪・フェスティバルホールで

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来春から音楽監督…あの大フィル・尾高「3大モーツァルト交響曲に挑む理由は…」 22と23日、大阪・フェスティバルホールで

今回の定期演奏会について「来年度に向けたファースト・ステップと位置付けたい」と語る大阪フィルハーモニー交響楽団の音楽監督の尾高忠明氏 (渡辺恭晃撮影) 今回の定期演奏会について「来年度に向けたファースト・ステップと位置付けたい」と語る大阪フィルハーモニー交響楽団の音楽監督の尾高忠明氏 (渡辺恭晃撮影)

 来年4月から大阪フィルハーモニー交響楽団の音楽監督に就任する尾高忠明(70)が22、23日の両日、大阪市北区のフェスティバルホールで催される定期演奏会で、モーツァルトの三大交響曲で知られる39、40、41番を指揮する。今年の4月から大フィルのミュージック・アドバイザーとして楽団員の個性や特徴などをつぶさに観察してきた尾高。「この3曲をひとつの公演で演奏するのは初めてのこと。私としては、来年度に向けたファースト・ステップと位置付けたいし、大フィルのレベルアップにつなげる自身がある」と自信を見せた。

 尾高いわく、今回演奏する3曲は「文字通り、3曲3様ですが、どれも彼が晩年に、わずか約1カ月で書き上げたことで知られています。今回の定期演奏会でも、そんな彼の天才ぶりを少しでも味わっていただければ」という意義深い選曲。

 「39番は変ホ長調で始まるヒロイック(英雄的)かつオペラ的要素を持った交響曲。ベートーベンはこの交響曲の影響を受けて、あの交響曲第3番『英雄』を変ホ長調で書いたのです。40番は編成が少し小さいのですが、濃い内容。もともとモーツァルトは短調の楽曲が少なく、なかでもこの楽曲のようなト短調はめったにありませんが、大変なパッション(情熱)を感じます。そして41番の『ジュピター』の影響を受けたベートーベンが、交響曲第5番のハ短調で大きな歓喜を表現したのです。そして41番の躍動感はモーツァルトの代表作のひとつ『フィガロの結婚』以上だと思います」

 今回、この“3大交響曲”を選んだ理由について尾高は「ここ数年、ハイドンやモーツァルトでは集客が難しく“マーラーなら客が入るのでぜひマーラーを”というリクエストが多いのですが、オーケストラの原点はハイドンとモーツァルトなのです。ハイドンとモーツァルトのような古典は、ある頻度(ひんど)で演奏しないとオーケストラの基礎の大本がしっかりしない。基礎をしっかりさせるための最も良いものと言えるでしょう」と説明する。

 つまりは、観客のためというよりむしろ、大フィルの演奏力のさらなるレベルアップを狙ったものであるようだ。

 「今回の11月の定期演奏会では、僕が70歳になっています。普通の人にとって70歳はけっこうなお年寄りなのですが、指揮者としてはやっと成人(20歳)に達したと感じています。日本のオーケストラは守りに入るところが多いが、大フィルの特徴は表現意欲が大きいところ。それを活かしたい」と語った。

 22日の公演は午後7時、23日の公演は午後3時からスタート。A席6000円、B席5000円、C席4000円。問い合わせは大阪フィル・チケットセンター((電)06・6656・4890 http://www.osaka-phil.com/ )。

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