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【銀幕裏の声】レイテ沖海戦の証言者(中) 迫る無数の魚雷の影… 重巡洋艦「最上」乗員が見た“史上最大の海戦”

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【銀幕裏の声】
レイテ沖海戦の証言者(中) 迫る無数の魚雷の影… 重巡洋艦「最上」乗員が見た“史上最大の海戦”

南洋に沈み、サンゴに翼を覆われた零式水上偵察機=平成26年12月14日、パラオ・アラカベサン島沖(松本健吾撮影) 南洋に沈み、サンゴに翼を覆われた零式水上偵察機=平成26年12月14日、パラオ・アラカベサン島沖(松本健吾撮影)

 “囮”を発見した米艦隊は激しい攻撃を開始する。最上に残り、飛行甲板で見張り番をしていた加藤さんは、米艦隊から一斉に発射され、迫る無数の魚雷の影が日本の艦隊に向かって一直線に突き進んでくる光景を今でもはっきりと覚えているという。

吹き飛ぶ最上の艦橋

 「扶桑はさすがに戦艦です。魚雷数本の直撃を受けたのですが、しばらく持ちこたえていました。しかし、やがて弾火薬庫に誘爆し、目の前で沈没していきました。その直後には山城も撃沈していきました」

 そして加藤さんが見張りをしていた最上の甲板にも敵弾が撃ち込まれる。

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 「衝撃で甲板がめくれ上がり、私は伝令として艦橋へ駆け上がりました」

 だが、その直後、最上の艦橋を敵弾が直撃した。この被弾により、艦長や副長たち防空指揮所で指揮を執っていた最上の大半の幹部が瞬時に戦死したという。

 「急いで艦橋に上がってみると、幹部たちはみんな血だらけになって戦死していたのです。生き残った砲術長が指揮を執ることになり、『このままレイテへ突っ込もう!』と言いましたが、私は『8ノットしか出なくて、兵器もないのにどうやって突っ込むんですか!』と食い下がりました」

 艦長ら幹部を失った最上艦内では生き残った士官たちで緊急の話し合いが行われていたのだ。その中には少尉の加藤さんもいた。

耳を切り裂く轟音…撃沈する最上に…

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