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【銀幕裏の声】レイテ沖海戦の証言者(中) 迫る無数の魚雷の影… 重巡洋艦「最上」乗員が見た“史上最大の海戦”

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【銀幕裏の声】
レイテ沖海戦の証言者(中) 迫る無数の魚雷の影… 重巡洋艦「最上」乗員が見た“史上最大の海戦”

南洋に沈み、サンゴに翼を覆われた零式水上偵察機=平成26年12月14日、パラオ・アラカベサン島沖(松本健吾撮影) 南洋に沈み、サンゴに翼を覆われた零式水上偵察機=平成26年12月14日、パラオ・アラカベサン島沖(松本健吾撮影)

 「“この戦い”で我々はおそらく生きては帰れないだろう…」。この戦いとは昭和19年10月、フィリピンのレイテ島周辺海域で展開されたレイテ沖海戦のことだ。この史上最大規模の海戦の渦中に“囮(おとり)部隊”として参戦した重巡洋艦「最上」に、元海軍零式水上偵察機(零式水偵)搭乗員、加藤昇さん(95)は乗艦していた。戦いの直前、加藤さんは上官から冒頭の言葉を告げられた。囮作戦であるため、5機の艦載機・零式水偵は陸地へ飛び立っていた。搭乗員の多くも零式水偵とともに艦を離れていったが、士官だった加藤さんは最上と運命をともにする覚悟を決めた。“翼を奪われた水上機乗り”の証言は壮絶だった。(戸津井康之)

囮としての戦い

 「レイテ沖海戦において、最上は敵艦隊をおびき寄せる囮役だったんです。上官から、『おそらく我々は生きては帰れない』と聞かされ、私は覚悟を固めました…」

 零式水偵の若き機長、加藤さんは淡々と当時を振り返り、こう続けた。「3機の艦載機から外せる部品をすべて降ろし、部下の搭乗員を乗れるだけ乗せて見送りました」

 零式水偵は3人乗り。だが、機体の隙間に体を押し込むようにして何人も搭乗させたという。定員オーバーの重い機体が次々と最上を飛び去っていった。

 「いよいよ出撃です。私たちの乗る『最上』は、戦艦『山城』『扶桑』の後について、一直線にレイテへ突入していきました」

魚雷の直撃を受ける戦艦「扶桑」、艦橋が吹き飛ぶ重巡「最上」…

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