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【浪速風】就活生よ!売り手市場に甘えず大志を抱け ちやほやされるのも入社まで、凪の船出は荒海が待っている(11月14日)

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【浪速風】
就活生よ!売り手市場に甘えず大志を抱け ちやほやされるのも入社まで、凪の船出は荒海が待っている(11月14日)

就職活動を行う女性ら(写真と本文は関係ありません) 就職活動を行う女性ら(写真と本文は関係ありません)

 逆説的だが、来春の新入社員は気の毒である。大卒の求人倍率は1・78倍の売り手市場で、多くは2社以上から内定をもらい、10月時点の内定辞退率は64・6%になったという。希望の会社、職種で働けるのだからうらやましい限りだが、得てして凪(なぎ)の船出は荒海が待っているものだ。

 ▼かつてバブル景気の頃には、企業は内定を出した就活生を他社に取られないよう海外旅行などで囲い込んだが、ちやほやされるのも入社まで。この世代は「養殖ハマチ型」などと揶揄(やゆ)されたが、大量に採用されたので出世競争は厳しく、管理職のポストが得られずに脱落する者も多かった。

 ▼まだ就職が決まっていないのなら、大企業の安定より、自分が大きくしてやるという意気込みで中小企業に飛び込んではどうか。山本周五郎の「青べか物語」にも出てくるスウェーデンの劇作家、ストリンドベリの言葉を贈る。「苦しみつつ、なおはたらけ、安住を求めるな、この世は巡礼である」

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