産経WEST

【世界を読む】米社会引き裂く「像」問題、そして慰安婦像も…コロンブスやリンカーンも論争の的

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【世界を読む】
米社会引き裂く「像」問題、そして慰安婦像も…コロンブスやリンカーンも論争の的

米東部コネチカット州ブリッジポートで、赤い塗料をかけられたコロンブスの像=10月9日(AP) 米東部コネチカット州ブリッジポートで、赤い塗料をかけられたコロンブスの像=10月9日(AP)

 英雄か人種差別主義者か-。米社会で、南北戦争時の南軍の将軍たちやコロンブス、リンカーンにいたるまで歴史的な人物像の扱いをめぐる対立が広がっている。隣国カナダの紙幣になっている初代首相や、海を越えて英ロンドンのネルソン提督の像にまで飛び火した。米国で次々と建てられる慰安婦像についても、「新たな困難」を加えると指摘されている。 (坂本英彰)

「共産主義者め」

 10月17日夕刻。南部ケンタッキー州の主要都市レキシントン中心部にクレーン車が現れ、一車線を閉鎖して作業が始まった。1時間ほどのうちにつり下げられ、横倒しにして運び去られたのは130年間も町を見続けてきた像だ。

 レキシントン出身のジョン・ブレッキンリッジ。1861年にわずか36歳で合衆国副大統領に就任し、南北戦争(1861~65)では南軍の将軍として戦った。郷土の「英雄」は、南北戦争が終結して20年ほど後に像となった。

 地元紙レキシントン・ヘラルドリーダーによると、同市は8月17日、ブレッキンリッジと、同じく南軍で勇猛をはせたジョン・ハント・モーガンの騎馬像について、撤去の是非をめぐる公聴会を開催した。55人以上の意見陳述者の多くが撤去を支持したという。

 像は南北戦争以前に奴隷市場があった場所にある。市民のひとりは「像が建てられたのは(黒人を差別的に扱う)ジム・クロウ運動の時代だ。白人の優位を示して黒人を黙らせるためだった」などと主張した。

「国民は分断している…成熟した判断を下す大人になるべきだ」

このニュースの写真

  • 米社会引き裂く「像」問題、そして慰安婦像も…コロンブスやリンカーンも論争の的

関連ニュース

「産経WEST」のランキング