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漫画海賊版誘導「リーチサイト」の実態-被害年間500億円か、文化庁も対策検討、「表現の自由への配慮必要」と慎重な声も

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漫画海賊版誘導「リーチサイト」の実態-被害年間500億円か、文化庁も対策検討、「表現の自由への配慮必要」と慎重な声も

リーチサイトの仕組み リーチサイトの仕組み

 漫画や書籍を違法にコピーした海賊版をインターネット上で読めるサイトのURL(アドレス)をまとめて掲載し、利用者を誘導する「リーチサイト」。大阪など9府県警の合同捜査本部は31日、著作権法違反容疑で、大阪府豊中市の成合太彰(なりあい・たかあき)容疑者(23)らサイトに関係した9人を逮捕したが、ほかにもリーチサイトは多くあり、インターネット上に無断で公開される海賊版漫画の被害は、年間500億円に上ると推計されている。

 こうした“ただ読み”を横行させるツールとして、出版業界で近年問題視されてきたのが、国内で200以上あるとされるリーチサイトの一群だった。

 海賊版の電子データそのものは、ネット上の「サイバーロッカー」と呼ばれる保管先でアップロード(公開)されている。リーチサイトは、そのロッカーのURL(アドレス)をまとめて掲載している掲示板のような存在だ。利用者はリーチサイトに表示されたリンク先をクリックすることで読みたい漫画のロッカーにたどり着く。

 閲覧・ダウンロードは無料だが、利用者が短時間でダウンロードを終えたい場合に一定の料金を請求するサイトも。運営者側はさらにアフィリエイト(ネット広告)と組み合わせ、収入を得ていた。

 リーチサイトをめぐっては、文化庁の文化審議会で対応を検討。著作権法違反の幇助(ほうじょ)に当たるとの見方が示された一方で、アドレスを集めただけの掲示板を規制することに「表現の自由への配慮が必要」と慎重な意見もあった。

 今回の事件を受け、同庁の担当者は「これを機に、悪質な誘導行為について法制度のあり方を検討する必要がある」と話した。

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