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【西論】日本人初の9秒台 100メートル新時代 東京五輪の決勝めざせ

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【西論】
日本人初の9秒台 100メートル新時代 東京五輪の決勝めざせ

9秒98の日本新記録を樹立し喜ぶ桐生祥秀 9秒98の日本新記録を樹立し喜ぶ桐生祥秀

 陸上の日本学生対校選手権の男子100メートル決勝で9月、21歳の桐生祥秀(よしひで)(東洋大)が日本人で初めて「10秒の壁」を突破する9秒98の日本新記録で優勝した。京都・洛南高3年生で日本歴代2位(当時)の10秒01を出して一躍脚光を浴びてから約4年。日本人の夢だった9秒台に突入し、ようやく悲願を達成した今、日本短距離界は黄金時代を迎えようとしている。

 ◆世界のスタートライン

 身長176センチと大柄でない桐生は、追い風1・8メートルの好条件下で力強いピッチで加速した。確定タイムが9秒98と表示されると、福井県営陸上競技場は歓喜に包まれた。桐生は跳びはねるように駆け回って歴史的快挙を喜び、「世界のスタートラインにやっと立った」と語った。

 2013年に広島で開かれた織田記念国際で10秒01の好タイムを記録して以来、桐生が走るレースでは、常に9秒台への期待が集まった。15年には追い風参考で9秒87を記録し、昨年6月にも2度目の10秒01の好タイムで走ったが、「10秒の壁」を破ることはできなかった。

 9秒台を期待されるプレッシャーの中、昨年リオデジャネイロ五輪100メートルでは予選落ちするなど失意を味わった。今年6月の日本選手権では4位に終わり、個人種目で8月の世界選手権(ロンドン)代表入りを逃した。しかし桐生は屈辱を乗り越え、腐らずに前を向き続けて精神面でも成長した。世界選手権では100メートルはライバルたちの走りを観戦し、400メートルリレーで銅メダルに輝いた。

 ◆ライバルは成長の原動力

 100メートルは五輪種目の中でも、花形種目のひとつだ。日本のスプリンターたちは、走り方の技術を磨くことで9秒台に挑戦してきた。

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