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【神戸製鋼データ改竄】火力発電所の審査手続き停止…成長の柱に痛手、神鋼「電力への影響ない」

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【神戸製鋼データ改竄】
火力発電所の審査手続き停止…成長の柱に痛手、神鋼「電力への影響ない」

 神戸製鋼所が計画中の石炭火力発電所2基の環境影響評価審査の手続きが停止したことで、同社が成長の柱に位置づける電力事業にとって痛手となりそうだ。

 神戸製鋼は、電力事業を成長が見込める分野として昨年4月に事業部門として独立したばかり。同社は、環境影響評価の数値データについて「客観的な信頼性を説明したい」としたうえで、「今回問題となっている不適切行為は(鉄鋼やアルミの)製品品質に関する事案で、電力事業に与える影響はない」(広報)とコメント。一方、兵庫県環境影響評価室は「別の事業部門とはいえ、一般市民からすれば同じ会社。(鉄鋼の)データ改(かい)竄(ざん)でも発電所に関するデータでも、信頼を得られる説明責任を果たしてほしい」とした。

 神戸製鋼は平成29年3月期連結決算で、191億円の経常赤字となったが、このうち電力は事業別で最高の130億円の経常黒字。今回、手続きに待ったがかかった石炭火力発電所2基を含め、4基を31年以降4年連続で稼働させる予定で、36年3月期には電力事業だけで400億円に経常利益を引き上げる意向だ。

 一方、主力の鉄鋼事業と建設機械は市況や中国の景気の変動に左右されやすく、経常赤字は合わせて600億円を超えた。そうした中で電力事業は「収益が安定していて2事業が苦しいときにカバーできる」(川崎博也会長兼社長)強みを持つ。事業構造の転換を進めようとした矢先に発覚した今回の不正は、他の事業部門に響く可能性が出てきた。

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