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【通崎好みつれづれ】山間の古民家…集う人と音

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【通崎好みつれづれ】
山間の古民家…集う人と音

開演前、マリンバが並んだ「杢」の店内=大津市葛川坂下町 開演前、マリンバが並んだ「杢」の店内=大津市葛川坂下町

 先週末、比良山麓、安曇川(あどがわ)の上流、大津市葛川(かつらがわ)坂下町の「蕎麦(そば)とcafe『杢(もく)』」でマリンバの演奏をした。オーナーが子供の頃にマリンバを習っていたというご縁あっての依頼だった。かつての近江国滋賀郡。過疎高齢化が進む山間村落は、比叡山延暦寺の回峰行者衆の修験(しゅげん)道場として9世紀中頃、同地に明王院が建立されたのが始まり。山岳修験の霊場の歴史を持つ。

 「杢」は、太い梁(はり)が走るどっしりとしたたたずまいの古民家。この大正期の建物は、オーナー上西彰さん(47)のご実家。彰さんの祖父母亡き後空き家になり、ご両親が大津市堅田から車で30分かけて定期的に家の手入れに通っておられた。将来を見据え、家の取り壊しを検討し始めたところ、料理人の彰さんが「店をすれば家を守ることができる」と手を挙げた。

 家は、元の形を残しつつ、飲食店にふさわしく明るい光が入るよう工夫して改築された。店名は、上西家初代の杢右衛門さんからとったものだが、敷地内の杉の木を切って床材に利用するなど“杢目”を活(い)かした店の雰囲気は「杢」そのものだ。

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