産経WEST

北ア遭難、命つないだチョコ12粒 広島の男性、1週間後の生還に自戒と警鐘

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


北ア遭難、命つないだチョコ12粒 広島の男性、1週間後の生還に自戒と警鐘

 登山ルートを記した地図を広げ、遭難時の様子を語る筒井清之さん=広島市  登山ルートを記した地図を広げ、遭難時の様子を語る筒井清之さん=広島市

 「むやみに動いて体力を消耗するより登山道近くで救助を待った方が助かるかも」。半畳ほどのスペースにじっと座り続けた。日中は晴れて暑くても、雷雨や気温10度以下に感じる夜も。1日2粒のチョコと大量の沢の水で飢えをしのいだ。家族のことが頭をよぎったが「何も考えず冷静でいよう」。睡眠は座ったままうたた寝で済ませた。

 だが、ついに立てなくなり、夜には「きらびやかな極彩色」の幻覚も見た。「もう危ないかもしれない」。救助隊のヘリコプターの音が聞こえたのは翌朝。持っていた銀色の保冷バッグを反射板にして、黄色のザックカバーを必死に振った。遭難から1週間後の8月20日、富山県警の山岳警備隊に無事救出された。

 柳沢義光隊長は「登山届のおかげで捜索範囲が絞れ、救助活動はスムーズだった」と話す。

 筒井さんは事故を招いた原因を「単独行、家族に知らせなかったこと、年相応でない計画」の3点を列挙。今回は初の単独行で未経験のルートだった。「自分の体力を見極め、装備と知識を備えた上で無理ない計画を」と登山者に呼び掛けた。

「産経WEST」のランキング