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野生チンパンジーの“産休”は子殺しのリスク回避? 京大大学院研究グループ解明

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野生チンパンジーの“産休”は子殺しのリスク回避? 京大大学院研究グループ解明

出産前後に群れから離れて出産したとみられる子供を抱くチンパンジーのメス=2016年、タンザニア(京大大学院研究グループ提供) 出産前後に群れから離れて出産したとみられる子供を抱くチンパンジーのメス=2016年、タンザニア(京大大学院研究グループ提供)

 野生のチンパンジーのメスは新生児がオスに殺されるのを防ぐため、出産前後に群れを離れて3週間ほど“産休”をとる-。京都大大学院の西江仁徳研究員(霊長類学)らのグループが6日、こうした研究結果を米学術誌電子版に発表した。

 出産前後のメスが集団から離れることは以前から知られていたが、詳細な期間などは謎が多かった。研究グループは、タンザニア・マハレの野生集団の動きを記録した1990~2010年のデータを調査。その結果、出産した延べ94頭のメスが出産前後に平均22・7日にわたり群れを離れていたことが分かった。出産していないメスの不在期間は平均5・6日だった。

 グループは、オスが新生児を奪って殺す事例を2014年に世界で初めて確認したことで研究を開始。オスが子供を殺すのは、メスが授乳中は排卵しないため繁殖行為ができないなどの理由が考えられるという。

 西江研究員は「メスが群れから離れて身を隠す『産休』が、出産直後の子殺しのリスク回避の手段になっている可能性がある」と話している。

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