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【正木利和のスポカル】こわーい、あそこの仕組みを教えましょう 地獄絵ワンダーランド展

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【正木利和のスポカル】
こわーい、あそこの仕組みを教えましょう 地獄絵ワンダーランド展

「地獄極楽変相図」 白隠筆 江戸時代 静岡・清梵寺【前期展示】 「地獄極楽変相図」 白隠筆 江戸時代 静岡・清梵寺【前期展示】

 人は死んだらどうなるのか。

 誰しも一度は考えたことがあるに違いない。

 筆者も同様である。

 「地獄」や「極楽」はほんとうに存在するのだろうか。

 いちおう真言宗徒であるため、若い頃には仏教学者の定方晟氏が書いた「須弥山(しゅみせん)と極楽-仏教の宇宙観-」(講談社現代新書)という本を手にして、少しだけ勉強をしてみた。

 5世紀のインド仏僧ヴァスバンドゥが「倶舎論」のなかで説いた「輪廻(りんね)」と「解脱」の思想の体系化から生まれてきたものが、「地獄」と「極楽」であるという。

 この本の須弥山の図はたいへんわかりやすく描かれていた。仏さまは、そこにおすまいになっている。

 しかし、人は悪いことをすれば「地獄」行きとなるのであるから、どうしても「極楽」より「地獄」のほうが気になるのである。

 そうした「地獄」のシステムを絵画や仏像などさまざまな美術品でわかりやすく教えてくれるのが、京都市の龍谷大学龍谷ミュージアムで開催中の「地獄絵ワンダーランド」(11月12日まで。http://museum.ryukoku.ac.jp/exhibition/sp.html )だ。

   □    □

 人は迷う。死んでも迷う。その迷いの世界をぐるぐると回る。それが輪廻である。

 死後の迷いの世界は6つある。地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天である。「このガキ」「こんちくしょー」など、がらの悪い言葉のなかで、もっとも強烈なのが「地獄に落ちやがれ」である、ということは、このランキングを見ればわかるだろう。

 インド発祥の他界観の最下位に位置する地獄は、さらに8つのランクに分かれているのだそうである。

 生き物を殺した人が行く「等活」、それに盗みを加えた「黒縄」、みだらな行いを加えた「衆合」、飲酒を加えた「叫喚」、うそつきを加えた「大叫喚」、さらに仏の教えに背いた「焦熱」、尼さんを汚した「大焦熱」、父母や僧侶を殺害した「阿鼻」の各「地獄」だ。

 この地獄行きの条件に思い当たるフシのある人は、ここからの「苦」が重要である。

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