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【高見国生の認知症だより(14)】認めたくないから「誰かが盗んだ」

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【高見国生の認知症だより(14)】
認めたくないから「誰かが盗んだ」

京都府立医科大神経内科の講座で認知症の女性(80)が描いた「さんま」。さんまに感じる色をたくさん見つけて、オイルパステルと銀箔で表現した(「京都<臨床美術>をすすめる会」提供) 京都府立医科大神経内科の講座で認知症の女性(80)が描いた「さんま」。さんまに感じる色をたくさん見つけて、オイルパステルと銀箔で表現した(「京都<臨床美術>をすすめる会」提供)

 「認知症の人と家族の会」が誕生して間もない昭和55年5月号の会報に、次のような会員の声が載っています。

 《勝手な母は、すべて自分は正しいと信じています。財布を置き忘れ、子供たちに「あんたのお母さんは私の財布を盗(と)った」と言います。もっと世間には辛抱している人がいると思い、自分に言い聞かせていますが、毎日不安です。》(兵庫県、女性)

 認知症の人のこのような言動はよくあることで、言われた家族はムキになって、「私が盗むわけないじゃないですか。なんてことを言うのですか!」と怒って説明します。そうするとどうなるか。次は最近の会員の声です。

 《本人に説明してもムダだと分かっていても相手の口調につられてつい説明をしてしまい、そして相手が怒りだして感情的になって言い合ってしまう毎日です。》(三重県、女性)

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