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【水中考古学へのいざない(17)】海賊の海に沈んだオランダ商船の謎 積み荷満載、自衛の大砲も

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【水中考古学へのいざない(17)】
海賊の海に沈んだオランダ商船の謎 積み荷満載、自衛の大砲も

モンテ・クリスティに沈む船から回収されたたばこパイプ(ジェローム・ホール氏提供) モンテ・クリスティに沈む船から回収されたたばこパイプ(ジェローム・ホール氏提供)

 米国留学中の1991年、ドミニカ共和国北岸のモンテ・クリスティ町カブリタ島に沈む17世紀のオランダ商船の発掘に参加した。約360年前に海底に没した商船からは3万点以上ものたばこパイプのほか、大砲や刀剣類などが引き上げられた。

 †沈船発掘に参加

 「ヘイ! タカ。よかったら来ないか?」。ルームメイトのサムから声がかかった。彼が副団長を務めるモンテ・クリスティ沈船の発掘への参加を勧めてくれたのだ。

 退屈な論文書きにうんざりしていたときだっただけに、二つ返事で彼の誘いを受け、マイアミ空港からドミニカの首都、サント・ドミンゴへ。北部にあるモンテ・クリスティ町まではバスを、そこからは小舟を使って対岸のカブリタ島へ渡った。

 プロジェクトを率いるのは、私の学友で「酋長ジェロニモ」の異名をとるジェローム・ホール氏。この沈船遺跡は、水中考古学のパイオニアである故ピーター・スロックモートン氏からジェローム氏に引き継がれたものだ。

 カブリタ島は周囲4~5キロほどの小さな島で、ひと昔前までは海賊の住み家でもあったようだ。「どんな船なのか」。想像するだけで胸が高鳴った。

 ジェローム氏の先導で、さっそく沈没船を見せてもらうことにした。「タカ、われわれは作業があるので潜水するが、あんたは今日は水面から眺めていてくれ」

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