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【夕焼けエッセー・8月月間賞選考会詳報】眉村さん「コンクールの最終候補作がずらりと並んだ感じ」、玉岡さん「会話の使い方が秀逸」

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【夕焼けエッセー・8月月間賞選考会詳報】
眉村さん「コンクールの最終候補作がずらりと並んだ感じ」、玉岡さん「会話の使い方が秀逸」

夕焼けエッセー8月月間賞優秀作品一覧 夕焼けエッセー8月月間賞優秀作品一覧

 8月の夕焼けエッセー月間賞選考会は、「いい作品が多かった」ため、選考委員の推薦作が三者三様。こういう月は難航する。不安は的中、侃々諤々(かんかんがくがく)の議論が続き、そこから浮上した1本とは…。

 玉岡 8月は、優しさが見える、いい作品ばっかりでした。

 丸橋 僕も1位と2位ですごく悩みました。

 玉岡 もめそう(笑)。

 眉村 私のイチオシ「お邪魔されま~す」は素直におもしろい作品でした。日本語で苦労した経験のある人には特に共感を呼ぶでしょう。

 丸橋 やりとりがほのぼのとしていますね。

 玉岡 ただ字数が多いです。あふれたら推敲(すいこう)して、どこに無駄があるか考えてもらうと、歯切れのいい文章になります。

 丸橋 確かに他のよい作品にも字数が多すぎたり少なすぎたりするものがあります。字数(600字)はぜひ守っていただきたいです。

 玉岡 私のイチオシの「日曜日の郵便局」は文章もうまくて引き込まれました。就職活動の話なのですが、109社に落ちた自分の体験を客観的に、卓越した見方で文章にして、今活動中の学生にエールを送る。これと迷ったのが「シチューの味」なんですが。

 眉村 僕はちょっと違う意見です。職業欄を見ると教員とある。「109社落ちた」「就職活動に失敗した」と書いていますが、それは違うのではないかと違和感がありました。

 玉岡 でも「教員」という情報は本文でなく欄外に書かれたもの。そういうのはカウント外と思います。

 眉村 教員になるのもとても大変です。本当に就職活動に失敗した、というのとは違うのでは。

 玉岡 109社落ちてその翌年に気を取り直して教員の試験を受けたかもしれない。作品のみを評価すべきで、欄外の情報に左右されることには反対です。

 丸橋 この作品は僕も最初、優秀作の候補に入れました。100社も落ちたら、人格否定されたような気持ちにもなるでしょう。それなのに、街で見かけた学生に温かくエールを送っている。ただ、筆者は教員になり就職活動の成功者。そういう意味では眉村先生の意見もわかります。それでも当事者には励みになります。

 玉岡 頑張れというエールは届くと思います。

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