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【虎のソナタ】実に微妙な“同時進行ドラマ”カープの強さと阪神のあと一歩象徴

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【虎のソナタ】
実に微妙な“同時進行ドラマ”カープの強さと阪神のあと一歩象徴

ビジョンに映し出された『伝統の一戦』。でも阪神は藤浪、メッセ、岩貞、みんな2軍です… ビジョンに映し出された『伝統の一戦』。でも阪神は藤浪、メッセ、岩貞、みんな2軍です…

 その大男は歯に衣(きぬ)着せぬ言葉でチームのダメなところをズバズバとこう並べ立てた。

 「このチームは(1)基本的なことが身についていない。(2)選手にプロ意識、勝とうとする意欲が足りない。(3)オーダーに左右のバランスがとれていない。(4)機動力がまったく不足している。(5)監督、コーチの指導する側に強い意志も不足。(6)選手の起用法に一貫性が無い。(7)投手の使い方もバラバラでダメだ…」

 ボロクソである。

 ジョー・ルーツ。広島がアリゾナでキャンプをはった1972年にインディアンスのコーチとして指導したのをきっかけに1974年、広島の打撃コーチとして来日。その年、広島は散々な成績で3年連続最下位となった。彼は帰国する時に感想を求められて冒頭のような実に正直な現状を口にした。だが…当時の広島カープのフロントはこの痛烈な分析を“謙虚”な気持ちで聞いた。

 「そんなにヒドイのなら、君が監督としてやってみろ!」と言ったかどうかは知らないが、本気でチーム再建へ踏み込んだ。そして75年、日本球界にメジャー出身の監督が実現した。

 彼はまずチームのユニホームを真っ赤に変え、選手にこうドスを効かせた。「君たちは勝つことによって広島という都市を活性化させる社会的使命があるんだ!」。

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